10年後の司法書士制度をマジで考える検討会 その2

 前回、静岡県司法書士会が、10年後の司法書士制度をマジで考える検討会を始めることを報告した。その中で、司法書士が、登記、裁判といった、いわば個々の「手続」を中心とした専門的業務だけを死守しようとするならば、「手続」とともに司法書士制度も消滅することになる、という趣旨のことを書いた。

 しかし、「手続」がなくなったとしても、司法書士がなくなるわけにはいかない。

 登記、裁判といった「手続」がなくなっても司法書士制度が生き抜いていくためは、そうした標準的な「手続」を中心とした業務から脱却し、総合的な法律職能として、しかも様々な分野のコンサルタント的な役割を目指していくべきである。
 「総合的な法律職能」になるためには従来の司法書士の専門知識に加え、その周辺の法律知識、交渉力、企画力、そして人間力なども必要である。

 また、「様々な分野」とは、たとえば、不動産開発、遺産承継、事業承継、創業支援、経営支援、消費者支援、高齢者支援、福祉関連支援、家庭問題支援、子供支援、人口問題支援、犯罪者更生支援、犯罪被害者支援など、様々なものが考えられる。

 もちろん、そうした分野において、巷には多くの自称コンサルタントが存在するが、それらと司法書士が決定的に違うのは、司法書士は法律のプロフェッショナルであるということである。司法書士の専門性を生かして様々な分野で法的サービスのパッケージを創出していく必要がある。

 パッケージと言ってもイメージしにくいと思うが、例えば、後見業務などはひとつのパッケージと言える。司法書士は「専門職後見人」として多くの後見業務を担っているが、「専門職」というのは後見人として専門職という意味ではなく、法律専門職である司法書士がその専門性を生かして後見人を担っていると言える。

 そのような意味合いにおいて、先ほど述べた分野などにおいて専門性を生かした法的サービスのパッケージをどれだけ創出できるか、司法書士の将来はそこにかかっている。

 そのためには、様々な可能性を模索する必要があるが、それには自由な発想と総合力が必要だ。

写真は、先週収穫した夏野菜たち!

投稿者プロフィール

古橋 清二
古橋 清二
昭和33年10月生  てんびん座 血液型A 浜松西部中、浜松西高、中央大学出身(途中、上池自動車学校卒業)

昭和56年~平成2年 浜松市内の電子機器メーカー浜松ホトニクス(東京一部上場)で株主総会実務、契約実務に携わる
平成2年 古橋清二司法書士事務所開設
平成17年 司法書士法人中央合同事務所設立
最近、農業にはまってい る (本人は「農業」と言っているが、一般的には「家庭菜園」と呼ばれている)。 耕運機まで所有するなど、道具は一人前だが野菜のできはイマイチ。 本人は、異常気象だとか、土が悪いとか、品種が悪いなどと言って、決して自分の腕が悪いことを認めようとしない。