9146_956248421117798_7225296229884729215_n 『地方創生に関する協定』と聞いて、「何の問題だろう? 司法書士会は何をするの?」と疑問に思った方も多いと思います。

 今や、人口減少の時代に入っています。しかも、少子高齢化、後継者難など、社会が抱える問題は深刻なものばかりです。さらに、これらの問題解決に不可欠な創業希望者や移住希望者(「未来市民」というような言い方がされることもあります)を支援する仕組みも脆弱です。これら未来市民が抱えるであろう問題は次のとおり想像できます。

 ・会社設立や各種届出の手続がわからない
 ・事業を承継する手続(株式の売買等)がわからない
 ・移転先の土地勘がなく、適切な居住地や事業所開設地の見当がつかない
 ・事業計画を作ったことがない
 ・移転先の金融機関と接触がない
 ・店舗等の契約、取引契約等の法的知識がない
 ・都会に置いてきた不動産の処分に困っている
 ・これらに加え、家族との関係、高齢者問題、相続等の問題も、他の人と同様に抱えている

 いかがですか? 司法書士のスキルや司法書士が持つ幅広いネットワークで対応できそうな問題ばかりじゃないですか.私たちは、これらの問題解決に寄り添っていく最適な職能であるのです。
 なにも、これは、創業希望者や移住希望者だけではありません。事業を承継させたいと考えている人、空き家を移住者に提供したいと考えている人などが抱える財産管理や相続の問題なども、司法書士の得意分野です。こうした面を考えても、地方創生に関し司法書士が担うことのできる部分は少なくないと考えられます。

 ところで、自治体と法律家団体とが地方創生をテーマに連携するのは、おそらく全国初であり、全国の司法書士や他の法律専門職種からも驚きをもって見られていると思われます。では、どうして静岡でこのような取組みができたのでしょうか。実は、そのきっかけは、平成27年度にスタートした業務研究委員会の研究活動なのです。
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 業務研究委員会には12個の研究グループがありますが、今回の協定の発端となったのは第12グループの「創業支援チーム」(リーダー西村やす子会員)の活動です。各グループに対しては、最初から「法律論の研究というようなものではなく、将来の自分の業務の開拓を目指して活動してください」とお願いしています。そのような中で、専門性とジェネラリストという特性を持ち合わせている司法書士が、創業者や移住者を支援するのに最も適切な職能であると気がついたのです。この新しい目の付け所が協定に結びついたのだと思います。

 聞くところによると、早くも4月には第12グループが支援して創業にこぎ着けた店がオープンするとのことです。これからが本当に楽しみです。