293人の奇跡

(これは、代議員として日本司法書士会連合会の定時総会に参加した際の手記であり、静岡県司法書士会本会通信の平成27年7月号の原稿です)

IMG_0972 6月25日と26日の2日間、渋谷ヒカリエのホールは不思議な空間と化した。全国の司法書士会の会長と代議員の総勢293人が参集したのである。これらは組織員と呼ばれ、日本司法書士会連合会第78回定時総会の議決権を有している。全国の組織員は総勢294人であり、そのうち1人が委任状を提出したため、実際に参集したのは293人というわけだ。

 「不思議な空間」を感じたのは今月に入って二回目である。一回目は、3週間前に箱根で行われた関東ブロックの定時総会である。関東ブロックの定時総会では、事業報告や会計報告、事業計画、予算案などの重要な議案を審議したことはもちろんであるが、もうひとつの総会の大きな目的は、関東ブロックとして誰を日司連の役員に推薦するのか、日司連総会に組織員からどのような議案を提出するのかという、いわば日司連総会の対策会議を兼ねており、会議中の発言ひとつひとつに司法書士制度に対する愛が載せられているのである。

 このような関東ブロック定時総会で感じた「不思議な空間」と同じ匂いを日司連総会ではさらに強く感じられるのである。

 日司連総会の会議日程は2日間。議案は執行部提案が24件、組織員提案が5本という膨大なボリュームである。

 司法書士制度を深く愛する293人が集うことによって、「不思議な空間」では司法書士を巡る様々な問題が議論された。セレモニーと役員選挙を除き、議案の審議や討論は8時間以上に及ぶ。多少の考え方の違いはあるかもしれないが、向かっている方向は一緒である。これは奇跡だ。

 さて、承認された事業計画から少し抜粋すると、総論では、少子超高齢化へと社会構造が変化してしまった現在、格差解消や空き家対策、高齢者への法的支援などの法的整備が急速に進められると予想される。そのような中、司法書士の社会的な責任はますます重大なものとなっている。このような時こそ、司法書士の根本に立ち返るための原点回帰を図らなければならないとしている。


 こうした前提に立ち、具体的な事業方針を、「心」、「技」、「体」の3つに分けて立案している。是非、これらの中身について、議事録を閲覧するなどしていただき、「不思議な空間」を疑似体験していただきたい。


IMG_0975 役員選挙については、静岡県会からは小澤吉徳会員が理事に当選された。前回同様,理事としてはトップ当選である。ズバ抜けた実績は誰もが首肯するものである。新会長は福岡県会の三河尻和夫さんが当選された。

 ところで、日司連総会の席上、浜松支部の天野英世会員が法務大臣表彰の栄を受けられました。個人的にも長年お世話になっている先輩です。あらためてお礼申し上げます。