DSC_0289 金融機関職員対象の「遺言書の基礎知識」の研修を実施

平成27年9月12日(土)、浜松市内の某信用金庫本部において、 女性職員対象の「遺言書の基礎知識」(4時間コース)の研修を実施させていただきました。
 まず最初に、講義の前に、説例にしたがってそれぞれ自筆証書遺言を作成してもらいました。これは、遺言の専門知識を持つ前に遺言書を作成しておき、講義後に専門知識を持ったらどんなことをアドバイスできるかを考えてもらうためです。

 講義に入る前に、例題にしたがって遺言書を書いてみましょう。
 遺言書作成の法律上のルールは、遺言者が、全文、日付、氏名等すべてを自筆で書き、印を押すことです。印は、実印、認印、指印のいずれでもかまいません。
 訂正をした時は、訂正をした旨を明記し、そこに署名をし、かつ、変更した場所に印を押さなければなりません。
 時間は10分間です。

例題
 鈴木花子さん、70才。夫に先立たれ、子供が長男一郎と長女町子の2人です。
 花子さんと同居している長男一郎は信用金庫に勤めており、結婚し、高校生の圭介と中学生の洋介がいます。家族で幸せに暮らしています。長女の町子も結婚しましたが、5年で離婚しました。町子の子供の亜弥は障害を抱えており、将来が心配です。
 花子さんの財産は次のとおりです。
  自宅敷地 浜松市中区中沢町1番1 土地 200.00㎡
  自宅建物 浜松市中区中沢町1番地1 家屋番号1番1
  木造瓦葺平家建 居宅 100.00㎡
  預   金 静岡西部信用金庫 中沢支店 普通預金 残高800万円
        静岡西部信用金庫 中沢支店 定期預金 残高500万円
        静岡中部銀行   中川支店 普通預金 残高100万円

 花子さんは、自宅は長男一郎に相続してもらいたいと考えていますが、預金の内500万円は孫の亜弥に遺したいと考えています。また、亜弥に遺す500万円以外の預金は長女町子にあげたいと考えています。
 なお、花子さんは生命保険に入っており、花子さんが亡くなった場合には長男一郎が生命保険金200万円を受け取ることになっています。

  次に、座学として約2時間の講義をしたうえで、後半1時間半はグループワーク。支店の店頭にお客様が自筆証書遺言をもってきたら何をチェックするか、どんな書類を用意してもらうか、預金の解約に応じてよいかなど、実践形式をでいろいろなパターンを考えてもらいました。たとえば、次のような問題。

問 預金者Aが亡くなって、長男と称するBさんが自筆の遺言書を持ってAさんの預金の解約に来ました。

 ① Bさんから、どのような書類を提出してもらうべきでしょうか。
 ② 「自筆の遺言書」のどのような点をチェックすべきでしょうか。

問  「3日前に預金名義人が死亡したが、葬儀費用を支払うために預金のうち200万円を払い戻して欲しい」という相談が預金名義人の長男Aからありました。法定相続人は配偶者と子供3人で、預金は600万円あります。
 金融機関として、Aに対し、どのように対応したらいいでしょうか。

 前回の「戸籍の見方」同様、実務に役立てて欲しいと思います。