守秘義務と情報提供との関係

 保証人は、通常、主債務者による債務不履行があるかどうか、主債務をどれくらい弁済し、残額がどれほどかを当然に知り得る立場にはありません。そのため、主債務者が主債務について債務不履行に陥っても保証人が長期間にわたってそのことを知らず、保証人が請求を受ける時点では遅延損害金が積み重なって多額の履行を求められるという酷な結果になる場合があることが指摘されていました。そのため、主債務の履行状況について保証人が知る手段として、458条の2が設けられました(部会資料76A 11頁)。

 例えば債権者が金融機関の場合や契約上の守秘義務がある場合には、主債務者の履行状況を、保証人からの照会に対して回答することが許されるかどうか判断に迷うところですが、本条が設けられた背景を考慮すると、保証人の照会は法的な権利であり、債権者は回答すべきであると考えます。

 なお、保証契約書において、保証人の上記の請求を制限する条項を設けることも考えられますが、本条が設けられた趣旨に鑑みると当該条項を設けたとしても無効とされる可能性が高いと考えられます。

 

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投稿者プロフィール

古橋 清二
古橋 清二
昭和33年10月生  てんびん座 血液型A 浜松西部中、浜松西高、中央大学出身(途中、上池自動車学校卒業)

昭和56年~平成2年 浜松市内の電子機器メーカー浜松ホトニクス(東京一部上場)で株主総会実務、契約実務に携わる
平成2年 古橋清二司法書士事務所開設
平成17年 司法書士法人中央合同事務所設立
最近、農業にはまってい る (本人は「農業」と言っているが、一般的には「家庭菜園」と呼ばれている)。 耕運機まで所有するなど、道具は一人前だが野菜のできはイマイチ。 本人は、異常気象だとか、土が悪いとか、品種が悪いなどと言って、決して自分の腕が悪いことを認めようとしない。