相続税のかからない場合こそ遺言が必要

 現在の相続税制のもとでは、相続の発生に対し、相続税の対象となるのはわずか6%しかないと言われています。
 一方、司法統計によると、ある年に成立した遺産分割調停7987件のうち、相続財産の価額別件数は次のとおりでし た。
       1000万円以下 2469件
       5000万円以下 3465件
       1億円以下    1060件
       5億円以下     590件
       5億円超       51件
       不明        352件
 なんと、全体に対する5000万円以下の比率は74%だったのです。現在は、相続税の基礎控除は3000万円+相続人1人について600万円ですから、遺産分割調停の件数の圧倒的多数 は相続税のかからないケースではないか、ということが言えます。
 つまり、遺言を書くか書かないかということと、相続税とは全く別次元の問題なのです。そして、 相続税がかからないような場合とは、相続人で分けにくい財 産(相続人の一人が住んでいる自宅など)が相続財産の主要部分を占めているため紛争に発展する可能性があるのです。
 したがって、相続財産が少ない場合ほど付言事項などを工夫して遺言を作成し、相続紛争を回避する必要があるのです。

投稿者プロフィール

古橋 清二
古橋 清二
昭和33年10月生  てんびん座 血液型A 浜松西部中、浜松西高、中央大学出身(途中、上池自動車学校卒業)

昭和56年~平成2年 浜松市内の電子機器メーカー浜松ホトニクス(東京一部上場)で株主総会実務、契約実務に携わる
平成2年 古橋清二司法書士事務所開設
平成17年 司法書士法人中央合同事務所設立
最近、農業にはまってい る (本人は「農業」と言っているが、一般的には「家庭菜園」と呼ばれている)。 耕運機まで所有するなど、道具は一人前だが野菜のできはイマイチ。 本人は、異常気象だとか、土が悪いとか、品種が悪いなどと言って、決して自分の腕が悪いことを認めようとしない。